旧町名をさがす会

かつては東京都内に存在し、そして消えてしまった旧町名。 このページは、行政上は消滅したものの、街角で未だに存在を確認することができた旧町名を紹介するものです。

【江東区】深川平井町

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【消滅した年】1967(昭和42)年
【現在の町名】江東区東陽
【感想・雑記】江東区の旧町名といえば「深川◯◯町」という深川の冠がついた深川シリーズがあまりに有名です。旧深川區の町名は戦後江東区が成立した際に深川の冠をつける形に変わったのですが、住居表示の実施によって深川の冠がなくなってしまいました。旧深川シリーズの旧町名は、この「深川」そして「町」という頭とお尻が削がれた状態で現在の町名となっているのが大半です。旧深川富岡町の現富岡、旧深川牡丹町の現牡丹など。

そのような中でいくつかの町名は頭の深川とお尻の町どころか、真ん中の胴体すら刈り取られ、跡形もなく消滅してしまった町名があるのです。代表的なものとしては洲崎パラダイスでおなじみの深川洲崎弁天町が挙げられます。

住居表示の実施当時の深川シリーズの旧町名は40あり、うち8つが完全消滅の旧町名なのです。今回の深川平井町もまさにそのうちの1つでして、江東区平井などという町名は存在しません。現町名は東陽ですが、「東陽町」という地下鉄の駅名としてメジャーな名前ということもありあえて昔のままの、ましてやもう跡形もなく消滅している町名の形で残しているわけがないと思っていました。旧町名さがしを始めた10数年前に訪れた際や、まさに先ほど挙げた深川洲崎弁天町を発見した同じ日にこのあたりも探していたはずでもちろん発見できていませんでしたので、まさかその10年後に見つけられるとは思いませんでした。

町名の由来は、この地を開墾した人物が「平井満右衛門」から

[発見日:令和2年6月21日]