旧町名をさがす会

かつては東京都内に存在し、そして消えてしまった旧町名。 このページは、行政上は消滅したものの、街角で未だに存在を確認することができた旧町名を紹介するものです。

【荒川区】尾久町

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【消滅した年】1964(昭和39)年
【現在の町名】西尾久、東尾久
【感想・雑記】荒川区南千住町三河島村、尾久村、日暮里村の4町村が合併して成立しましたが、その時点で旧町村名をそのまま大字(=町名)として採用したため、旧町名が極端に少ない数となっています。

ただ、荒川区成立当初はこの4つに加えて、日暮里渡辺町、旭町という町名も存在していましたが、日暮里渡辺町は1934年に消滅、旭町に至っては1927年〜1932年のわずか6年間しか存在していませんでした。

そんな旧町名不毛地帯荒川区では、たとえ「町」の有無だけの違いとはいえ旧町名というだけで大変重宝されます。

今回の尾久町も貴重な旧町名だけあって、現西尾久+東尾久という広範囲にもかかわらず意外と見つからないという深みにはまって数年が経過しようやく発見できたほどでした。

尾久はJRの駅名にもありますが、駅は「オク」、町名は「オグ」という微妙にも程がある読み方の違いのみならず、あろうことがオク駅の所在地が北区昭和町という有様。

なお、オクかオグかはともかく尾久の由来は江戸の奥説もあるそうですので、この点を踏まえると読み方はオク説が有力と言いたいところです。

[発見日:令和2年12月6日]