伊興町前沼(いこうちょうまえぬま)は、かつて足立区に存在した旧町名です。町名の表記が変ですよね?別に間違えて書いているわけではないです。この「伊興町前沼」の「前沼」は小字というものでして、かつては前沼を含めて16つ存在していました。さらにこの小字は23区内でこの伊興町のみが戦後、平成までありましたが、平成11年に完全に消滅してしまいました。
しかし、平成まで存在していたことによってこのように、普通に見られる行政の標識でも残っているものがありました。
この伊興町○○ですが、ほかの顔ぶれを挙げますと、
伊興町谷下、伊興町聖堂、伊興町五庵、伊興町狭間、伊興町白幡、伊興町見通、伊興町大境、伊興町諏訪木、伊興町一丁目、伊興町五反田、伊興町本町、伊興町吉浜、伊興町番田、伊興町京伝、伊興町槐戸
現在の日本で御目にかかれそうにないような町名のオンパレードのようですね。槐戸なんて、なんて読むのか皆目見当もつきませんが、(さいかちど)と読むのだそうです。
ちなみに、現在発見しているのは前沼のほかは、「見通」、「大境」、「本町」ぐらいです。なにせ範囲が広く、畑や空き地しかないところもあるので大変でした。
[発見日:平成22年5月22日]