旧町名をさがす会

かつては東京都内に存在し、そして消えてしまった旧町名。 このページは、行政上は消滅したものの、街角で未だに存在を確認することができた旧町名を紹介するものです。

【江戸川区】堀江町


【消滅した年】ほぼ1979(昭和54)年に消滅、ただし後述のとおり
【現在の町名】南葛西、堀江町
【感想・雑記】東京時層地図でご覧いただけるとわかりますが、この堀江町は90%以上、へたすると97%程度が水田地帯という地域だったようです。そんな地域にあった旧町名が残っているわけがない!8年前のブログ開設間もなくのころに一度探しに行っているのですが、水田だったところは当時の面影もなく住宅に次ぐ住宅。どうせ水田だったところに堀江町当時からの家があるわけがない、深みにはまったら帰れなくなってしまうのではないか、江戸川区に住民票を移さざるを得なくなってしまうのではないか、そうなった場合そもそも江戸川区役所ってどこだっけ?そんな散々たる結果に終わっていたのです。それからというものの、江戸川区、特に葛西方面を避ける日々。あの頃の私はどこか江戸川区に負い目を感じていたのかもしれません。そう、なぜ水田地帯もシラミ潰さなかったのかと。

あれから8年。この旧町名さがしもほぼさがし尽くしてそろそろ終わりが見え始めている。しかし本当にあの水田地帯に行かなくてよかったのか。それで旧町名にピリオドを打てるのか。そのような日々にケリをつけるため8年ぶりにさがしに行ってきました、あの水田地帯に。

(ここからは東京時層地図を見ながらご覧いただければなんとなくニュアンスがわかるはずです)
北東の葛西方面から川を渡って堀江町エリアに入りました。堀江町を形作っている外側の川沿いに家や割と旧町名ありがちなあの緑が広がっています。基本的な攻略法としては、その外側の緑地帯の探索をベースにしてください。ただし油断したら中心方面の水田地帯に足を踏み入れてしまう自分がいるでしょう。水田地帯に入ったら基本すぐに緑地帯に戻ってください。入ったら戻る、これの繰り返しが基本です。この水田地帯に長時間入ってしまうと気が付いたら江戸川区に住民票を移さざるを得なくなります。その際には江戸川区役所の場所チェックを忘れないように。8年前の私はこの基本に忠実になりすぎた故水田地帯という可能性を自ら放棄していたのです。ですので、今回ついに江戸川区役所の場所を調べるというリスクを負ってまで水田地帯にもぐりこみました!ありましたよ!旧町名!

ついに8年越しのリベンジに成功することができたのです。やはり水田には何かがあります。そう、旧町名と米が。おそらく東京時層地図のころから年々宅地化が進んでいたので、水田を恐れずに探したことが成功につながったのですね。旧町名と米、そして勇気。リスクを恐れない勇気が旧町名を呼び込み、明日の美味しいご飯を作るのだと。
今、8年前の自分に伝えたいことがあります。江戸川区役所は江戸川区中央1丁目にあると。新小岩駅からバスが出ていると。


などと、散々どうでもいいことを書き連ねてまいりましたが、堀江町は旧町名ではありません。厳密に言うと河川敷のごくごく一部分のみではあるのですが、純然たる現存している町名なんです。旧町名をさがす会なのに!でも今回発見した堀江町はちゃんと旧町名のものですのでOKです。
[発見日:平成30年8月12日]