【消滅した年】1968(昭和43)年
【現在の町名】久が原、南久が原、千鳥
【感想・雑記】旧と現。違いは町だけが無いと思いきや「ヶ→が」という何とも言いようがない程のマイナーチェンジを遂げているのですが、何と東急池上線の駅名は住居表示実施前の1966年に先んじて「ヶが化」が行われていたことが分かりました。こんなフライングが許されていいのでしょうか。まさしく昭和という大らかな時代を象徴するエピソードですね。そうか?
久がという文字は「空閑地(くうかんち)」の事を指すといいます。空閑地とは、使用していない農地や耕地などの空き地、開墾していない荒地という意味なので、この久ヶ原町があったこの場所はまさに何も使われていない原っぱであったということでしょうか。
「くが」といえば、杉並区にも「久我山」という地名が存在しています。この由来も久が原と同じであると言われていますが、特に久我山は江戸時代の開墾当時は、大罪人であったとしてもその地で農業をすれば罪が許されると言われていた程荒れに荒れた土地だったというまさしく江戸という大らかな時代を象徴するエピソードですね。
[発見日:平成23年6月5日]
[町名由来出典元:江戸東京残したい地名(著:本間信治)]