旧町名をさがす会

かつては東京都内に存在し、そして消えてしまった旧町名。 このページは、行政上は消滅したものの、街角で未だに存在を確認することができた旧町名を紹介するものです。

【中央区】新富町


【消滅した年】1971(昭和46)年
【現在の町名】新富
【雑記・感想】東京メトロの駅名ですし、違いが「町」の有無だけなのであまり旧町名かどうかの意識が向かないような気がします。ですが、今回の写真のような施しを目の当たりにして初めて旧町名だったことを実感することができます。
新富町の由来は上記の通りですが、かつて明治時代にこのエリアに存在した「大富町」に対する「新」富町という関係性の元で誕生したと言われています。大富町のほかにも当時は新島原八重咲町という美しい響きの町名もあったそうですが、もう1つの由来の説としては、「新」島原〜+大「富」=新富町とも言われています。

江戸時代はこの地は彦根藩などの屋敷がありましたが明治になって「新島原花街」が誕生しました。その後新吉原に移転しましたが、逆に現台東区からは浅草猿若町にあった守田座がこの地に移転して「新富座」という名前に改称し
関東大震災まで歌舞伎興行などで栄えていたといいます。震災後は東京を代表する映画館として親しまれたそうです。

[発見日:平成23年3月26日]
[町名由来出典元:江戸東京残したい地名/本間信治著]