旧町名をさがす会

かつては東京都内に存在し、そして消えてしまった旧町名。 このページは、行政上は消滅したものの、街角で未だに存在を確認することができた旧町名を紹介するものです。

【文京区】弓町


【消滅した年】1965(昭和40)年
【現在の町名】本郷
【町名の由来】弓与力同心の屋敷があり毎日弓を射る練習の音が聞こえていたから
【雑記・感想】デンリョクだとカタカナ表記だから人名感出てるね。ペンキで読みにくいですけど。
文字と由来のとおり「弓」の町な訳ですが、そもそもなぜ弓の部隊がここにあったか。文献によると、この地は江戸城から見て鬼門にあたるからとのことです。職業由来町名は関東大震災後の町名整理で消されまくっているっぽいなかで、文京区は弓町の他にも駕籠町や同朋町など、江戸時代の職業を由来とする旧町名があるので歴史をたどりやすくていいですね。新宿区の牛込地区に至ってはそのまま行政上も現存してしまっていますし。二十騎町やら払方町やら箪笥町やら。

この職業由来町名は大きく役人由来と民間由来の2つに分けることができます。今回の弓町は役人由来にジャンル分けされるので役人由来で他にどんなものがあったのか、興味を惹かれたものだけをざっと挙げてみましょう。

・切手町(現:台東区下谷
・破損町(城内外の施設の造営や修理。現:新宿区戸山)
・御留守居町(将軍が江戸城を空けるときの留守番。文字に惑わされますが旗本の最高役職。現:新宿区市谷田町
・御掃除町(清掃局。現:港区赤坂)
・御台所町(料理番。現:千代田区外神田)

全部ねえや。

[発見日:平成24年2月5日]
[町名由来出典元:江戸東京残したい地名/本間信治著]