三光町は、かつて新宿区に存在した旧町名です。昭和53年に消滅し現在は歌舞伎町と新宿5丁目の一部となっています。
東京都内における旧町名の消滅→新町名の誕生は、おおむねいわゆる「住居表示法」の施行後の1965年あたりに集中しているようです。その点を踏まえて今回の「三光町」の消滅は大分遅めなような。新宿区自体の住居表示は、つい最近の平成15年に「霞ヶ丘町」の住居表示が実施されたように、非常に難航しているようです。とくに、旧牛込・四谷地区一帯は、依然として「行政的に非合理」であり、私にとって「魅力あふれる」町名が現存しています。グーグルマップや一般的な地図で見ても、特に新宿区のその部分だけ異質です。
さて、今回の三光町ですが、場所が現在の歌舞伎町(ゴールデン街あたり)ということもあり民家はほぼなし。雑居ビルばかりという悪条件ですので、発見は絶望的かと思われました。隣接する旧町名の「番衆町」は割とあっさり見つかりましたが、この三光町はとにかく見つかりませんでした。散々探し廻っても見つからず、もうだめかと、思われたときふと目に着いたビルの表示にはっきり「三光町」と記載されていました。三光町はまだ生きていたのです。
ちなみに、写真では残しませんでしたがこの建物は三光町の1です。つまり三光町の入り口・顔です。そういう自負もあり、今でもあえて「三光町」を残していらっしゃるのではないでしょうか。
[発見日:平成19年3月21日]